ブロード・ソード 更新日2003年11月22日 「広刃の剣」と表現される通り、17世紀以降に作られた刃の広い剣を、ブロードソードと呼びます。 全長70〜80cm、身幅3〜4cm、重量は1.5kg程度です。 基本的には、ロングソードやショートソードと使用法は変わりません。 ごく普通に斬ったり、突き刺したりして使われました。 ブロードソードの特徴は、広刃よりも、その柄(ヒルトといいます)に凝らされた、 様々な、拳を守るための工夫にあります。 これらをナックル・ガードといい、籠状であったり、輪状になっていたりと、非常にバラエティ豊かです。 ブロードソードには、有名な三つの種類があり、 ヴェネツィアの「スキアヴォーナ」、ドイツの「カッツバルゲル」、ベルギーの「ワルーン・ソード」となっています。 特に、ワルーン・ソードは某有名RPGに登場することもあり、比較的、名が知られていることと思います。 スキアヴォーナは、籠状のナックル・ガードを持つ、スラヴ地方のブロードソードです。 カッツバルゲルは、正面から見るとS字型の鍔を持っています。ドイツ語で「喧嘩用」という意味があります。 ワルーン・ソードは、鍔から柄の下にある柄頭(ポンメル)に繋がるナックル・ガードを持ち、 この形のナックル・ガードは、漫画などによく登場しています。 「広刃の剣」と呼ばれるブロードソードですが、実際にはそれほど広いわけではなく、 当時、全盛であったレイピアに比べて広い刃を持っていたために、 そう呼ばれることになったというのが真実です。 前の項目 剣の一覧へ戻る 次の項目 |