ショート・ボウ
更新日2003年11月23日
ショートボウは、第一次武器革命を起こした射程武器です。
無論、それは遥か古代の話なのですが、ショートボウの発明によって、
それまでの戦い(狩り)の様相が大きく変化したことは間違いありません。
ちなみに、ショートボウとは、弓の長さが100cm以下のものです。
ショートボウの使用方法は、単純に、相手に目掛けて直接射撃するというものです。
また、ショートボウは、その射撃に要するスタンスが短いため、馬上で使うことも可能でした。
馬上でのショートボウの使用は、集団による機動戦術の基本として、
メソポタミア文明のころから(特にエジプト、ヒッタイトあたりで)確立されていたのです。

ショートボウは、いくつかの発展系が存在しています。
これらは、いずれも材質の変化による強度・威力の向上によるものです。
一本の木材のみで作られる弓はセルフボウと呼びます。
いくつかの材質と材料で合成されたものを、コンポジットボウ、
セルフボウに動物の腱や革などを巻いて強化したものを、ラップドボウと呼んでいます。

武器としてのショートボウは、16世紀の終わりごろにマスケット銃が登場すると、忘れ去られていきました。
それからは、一転してスポーツ用品として使用されるようになり、
弓道の和弓、アーチェリーで使われる洋弓やハンティングボウなど、すべてショートボウに分類できるものです。

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