命数法。兆の次って・・・?
命数法といっても、すぐにわかる人は少ないでしょう。
簡単に説明すると、十、百、千、万、億・・・というあの数学記号です。
この、命数法。正確には10進命数法と言います。
元々は、インドで考えられた記数法の1つで、
中国から日本へと渡ってきました。
(記数法とは、
 10進法のように数を書き表わす方法と、計算する方法のことです)
17世紀の江戸時代の数学書、
「塵劫記」(吉田光由著)に記載されています。
語の意味は、インドの仏教語が元になっていて、
11世紀頃の書物から採用されたそうです。
江戸時代の子供はこれらを全て覚えたというのだから・・・偉いですね。
かなり、多いので、下にまとめて表記いたしました。
小数 大数
語句 読み 語句 読み
分(10-1 十(101 じゅう
厘(10-2 りん 百(102 ひゃく
毛(10-3 もう 千(103 せん
糸(10-4 万(104 まん
忽(10-5 こつ 億(108 おく
微(10-6 兆(1012 ちょう
繊(10-7 せん 京(1016 けい
沙(10-8 垓(1020 がい
塵(10-9 じん *禾予(1024 じょ
埃(10-10 あい 穣(1028 じょう
渺(10-11 びょう 溝(1032 こう
漠(10-12 ばく 澗(1036 かん
模糊(10-13 もこ 正(1040 もこ
逡巡(10-14 しゅんじゅん 載(1044 さい
須庚(10-15 しゅゆ 極(1048 ごく
瞬息(10-16 しゅんそく 恒河沙(1052 ごうがしゃ
弾指(10-17 だんし 阿僧祗(1056 あそうぎ
刹那(10-18 せつな 那由他(1060 なゆた
六徳(10-19 りっとく 不可思議(1064 ふかしぎ
虚(10-20 きょ 無量大数(1068 むりょうたいすう
空(10-21 くう *:「じょ」は禾に予と書きます。
静(10-22 せい
浄(10-23 じょう

大数、小数共に後半の部分には多少違いがあるみたいです。
無量と大数を分けて表記したり、
虚空、清浄とくっつけて表記したりというのも・・・。
このあたりは、結構あいまい?なので微妙なところがあります。
今回は、調べなおした結果、一番多かった表記を掲載いたしました。
ちなみに、これらの言葉は日常で結構使われています。
探してみると面白いかも、しれませんよ。

例:不可思議な現象、刹那、微分積分、3割3分3厘・・・etc